2013後半のフランス遠征を通して。

 2ヶ月ぶりに実家で食べるごはんは美味しかった。
 見慣れた顔の芸能人がテレビ画面のなかで喋っているのも、交通が左側通行なのも、この町はいつも海からの風で潮の匂いがするのも久しぶりだ。でも、2ヶ月も日本を離れていたようにはあまり感じない。

 家族もそういっていた。「 数日間家にいなかっただけのように思う 」って。

 今日は荷物の片付けと部屋の掃除を徹底的にして1日を過ごした。これからしばらくはまたここで生活をするのだから。



 
【 2013後半のフランス遠征を通して 】

  今回のフランス遠征では常に目に見える成長過程のカタチとして結果が求められた。自分自身2013後半の目標は2度目のフランスでの優勝だった。一週間に数本のレースを常に結果を求めて走る。そういう経験をしたのも今年が初めて。


  納得のいく走りができるレースより、レース後に惨めさを感じるレースの方が全然多い。そういうことも実際に経験を重ねていくうえで知った。
  時々思い浮かべる。去年の全日本選手権を走り終わった後、「 浅田監督の下で走らせてください 」とお願いをしに行ったときのこと。「 ヨーロッパは厳しいぞ。それでもやっていけるか? 」と聞かれた。


  その「 厳しいぞ 」という一言に今自分が経験している全てのことが含まれていたように思う。


  結果というカタチで一瞬でドカンというような成長を見せることはできていないが、今年の春から考えると成長はしてると思う。
  今年の春に初めてエリートナショナルを走りそのときは何もできなかった。後半遠征ではエリートナショナルで勝ち逃げに乗るってこと課題としてアタックしたり逃げに乗ったりと展開に加わって走れていた。その程度を成長と言って安心しているわけじゃないが、ひとまず成長してるという自覚を持つことは悪いことではない。


  そして内面の変化。フランスでレースを走って経験を重ねて知れば知るほどに価値観に似たものが変わっていくような、、、、そういうのがある。それと同時に厳しさと大変さも同じだけ知る。


  あのときの浅田監督の質問へは、はい。と答えた。 今同じ質問をされても はい。と答えてこうすることを望む。ヨーロッパで走ることに興味ではなく価値を感じるようになった。本物を知って本物を追求したい。素晴らしい活動を提供してくれる浅田監督、エキップアサダには感謝しています。今年の冬に日本でしっかり準備をして来年には欧州での優勝を。これから先の自分の居場所を掴むために。


   
   ( ヴァレンシア第3ステージ  木下さん撮影 )