物語の中を歩く

 金曜日というのは、気持ちの片隅に「嬉しい」の一言があるように思う。それはいつからだろうか。ずっと小さいころ、小学生のころから持っていた感覚だ。

 ”今週の授業も今日で終わりだ、そして明日からは休みだ”という自然な意識が、金曜日という曜日をそうさせているんだと思う。


 朝は8時に目覚めた。

 そして、寝起きと同時に、昨日の夜に寝落ちるまで読んでいた小説に手を伸ばした。

 朝ごはんも食べることも後回しにして、そのまま読み続けた。結局朝食は食べず。

 気づけばもう12時だ。

 それまでがあっという間に感じた。30分なんていう時間はほんと一瞬に感じて、そして1時間、2時間というふうに

 2時半からの授業のために、本にしおりを挟んで、授業へ行った。

 何時間も小説の世界を想像で駈け廻ってきた頭が、物語をシャットダウンして現実世界へ意識を向けたときは、夢の覚め時のような感覚であり、その感覚とは、意識はまだ小説の物語のページの片隅に置いてきたかのような感じだ。

 授業から帰ってきてからも、すぐに本を開き、引きづりこまれるように物語の中を歩き続けた。


 

 今はその本を最後まで読み終え、頭がやたらさえている。今日は結局7時間も読んでいたのだ。

 秒速5センチメートル

 僕はこれがとても好き。

 この物語は、アニメーションでも描かれている。

 youtubeで、見れる。