体重移動


 
 人が自転車に乗るとき、自転車と人間の接点はサドル、左右のペダル、左右のハンドルの5点。

 シッティングの時は、自らが発生させる運動エネルギーでペダルを下に踏む。

 ダンシングでは自らが発生させるエネルギーの他にもう一つの別の力を大きく利用できる。その他の力とは地球の重力。その時、自転車と人間の接点は、最も多い割合で体重がかかっていたサドルが抜けて4点になる。

 ようするにこの重力をうまく利用して自分の体重をペダルに伝えることができれば、シッティングで自分がエネルギーを発生させるより省エネになるらしい。

 しかし、ダンシングをうまく利用できている選手は多くないらしい。

 海外のトップクラスの選手は山を登るときダンシングを多く使っている。アタックするときだけじゃなく、ふつうに上っているときも。これはレースの動画を見ればすぐにわかるほどだそうです。スピードが速いときは7割ほどダンシング。

 それはシッティングよりもダンシングの方が省エネということをよく理解しているからだそうです。体重移動がうまくできているから。

 しかし、アジア選手は平均的にシッティングが多いみたいです。

 理想のダンシング(体重移動)ができる選手が多くない。


 ヨーロッパの人とアジアの人の体の違いの差がやはりあるらしい。一見細く見えても、スポーツ選手でなくても、もともとの筋肉量(筋トレしていない場合)がヨーロッパの人とアジアの人では違いがあるようです。ヨーロッパの人の方が、特に背中の筋肉が強い。

 身体科学。

 
 ダンシングは左右30cmほどの間隔にある2つのペダルに体重移動で力を伝えている。よってペダルを下へ踏むときには、ペダル垂直線上に体の重心が来るのが理想。

 その体重移動を、サドルから体が離れて4点へと減った自転車との接点で行うには、背中と腰が強い体でないと、プロ選手ですらできないことだそうです。

 特に日本人は腰、アジア人全体で背中が弱い傾向がある。だから海外選手は冬にわざわざ筋トレなどはしない選手が多いがアジア人の選手には必要なことらしいです。

 
 体重移動の上手い選手は、自転車を左右に振って、ペダルの感覚を30cmからさらに遠く40cmくらいまでにして、テコの原理なども利用しているらしい。正確に言うと、自転車を振っているのではなく、自然に振れる

 だそうです。



 
 ダンシングとは、体重移動

 自分の力を使うんじゃなくて、地球の重力を使う。

 重心はペダルの垂直線上。

 4点の接点の体重配分を、踏み込むペダルにできるだけかける。そのほかにはできるだけかけない。

 


 自転車と体の使い方について。