再トライ。

 ・経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ2013
  群馬CSCを29周回 174km


 【レースレポート】

  今月14日に帰国してから初のレース。渡仏していてJプロツアーを参戦していなかった自分たちにとっては飛び入り参加のようなもの。連戦参加しているチームに比べて相手チームの選手のコンディションの把握など現場の情報は見えてない。不安要素と言ったらそれくらいであとはいつも通りのチームでのレースをしていくのみ。個人が自分の順位のことを考えて走るレースではなく、エース選手のために他選手が補助的な役割をするチームプレイのレースをすることをミーティングで確認してからレーススタート。


  スタート間もなくすぐにペースは落ち着いた。チームとしての力があり逃げに乗せる動きをしてくるだろうと予想していたブリヂストンアンカー、シマノレーシング、チーム右京の動きをよく見て彼らの動きに合わせていつでも反応できるところに位置した。ペースの遅い集団からポツポツと選手が抜け出していくが有力チームはそれを容認する。

   
   (photo:Hideaki TAKAGI cyclowired)

  ビセンテ・ガルシア選手(マトリックス)が1人で数分のタイム差をつけて先行しているのに有力チームは動かない。その空気感に飲まれてそれほど大したことではないように思ってしまっていた。それは誤った判断だった。そういう状況下で「 上記3チームの動きを見すぎていた。先に行っておくべきだった 」と後になって思う。チームメイトが先頭の逃げに乗っていることは集団で走るエースにとっても追走の展開になった場合それは良いアシストになる。


  そう思ってからタイミングが遅すぎる追走に出たがタイム差はすでに開いていて前には追いつかず、シマノレーシングによる集団のペースアップにより吸収される。

   
   (photo:Hideaki TAKAGI cyclowired)

  その後に寺崎選手が抜け出していったときの追走には乗れずに集団でゴールした。自分としては不完全燃焼になってしまった。


  任されていた役割をベストな形でするにはどうしたら良かったか振り返るならば、ビセンテ・ガルシア選手が逃げ始めた2週目に一緒に行っておくべきだった。勝つための逃げではなく、アシストとして逃げて前で追走を待ち追走に乗ってきたチームメイトと合流して、そこから勝負をする。それは理想の展開でもあるし、集団がうまく機能しない場合の保険にもなる。


  情報不足がビセンテ・ガルシア選手の独走を容認したことにも繋がると思う。それは自分たちだけではなく他チームも含めて。なぜなら彼はまだマトリックスパワータグに所属して一ヶ月の選手だという。


  今日のレースでは自分の役割をベストな形で果たせなかったことが悔しい。寺崎さんのエースという役割は一番大変なこと。その役割を背負って走るチームメイトのために自分も役割をベストな形で尽くしたかった。帰国して初Jプロツアーを走ってこの場独特のレースの様子が見えてきた。次回またチームでトライしたい。


 今回レース会場で応援してくださった皆様ありがとうございました。フランスではたまに「 アレ!ジャポネ」と応援してもらえることがありますが嬉しいものです。名前を呼んでの応援は全日本選手権以来のことでした。応援ありがとうございました。