ツールドおきなわ2013国際レース。
ツールドおきなわチャンピオンクラス210kmのレースは1位〜8位までUCIポイントが与えられるUCIレース。UCIポイントを獲得するということは選手にとって価値のあること。レース前から頭の中ではポイント獲得をすることしか考えていない。それがどういうレースをしてでも狙うべきもの。ポイント獲得をすればひとつの結果としてカタチにできる。そして今回はアシストとしてではなくて、チームメイトのサポートを受ける側でレースを任させてもらった。
最終局面ラスト15km地点の羽地ダムを迎えるときには先頭グループの11人に乗っていた。集団とは2分半のタイム差だった。
初山選手、ホセ・ビセンテ、チェン・キン・ワイ(ホンコンチャイナ)、ウォーカー、クース・ヤーレン・カースとファン・デ・ヴァール(オランダ選抜)、普久原選手、高岡選手、ロウ、ガルシア、そして自分もそこで最終局面の勝負をしていた。ポイントは8位までだから可能性は十分にある。
なんとしてでもUCIポイントを獲得するために不利で厳しい展開であったが、そういうこと言っていられない。集団から抜け出して先頭10人弱2分のタイム差を3人で追ってなんとか合流した。と思ったら先頭グループの中でパンクをして一時遅れるが先頭グループへ復帰。その状態でのラスト15km地点の羽地ダムの最終勝負。こうして11人で最終局面を迎えるまでに追走やパンクで相当な消耗をしていて、190km地点の羽地ダム最終勝負で全身が攣って動けなくなった。
あと15km。なんとかしてでもポイント獲得の8位までに、、、、8位以降の順位には意味がない。この11人になるまでも相当大変だと感じたが、ここで遅れたら自分が求めるもの「 カタチにする 」ことができない。
そう思って攣ったカラダを動かそうと必死だった。でも最後の勝負どころの羽地ダムの上りで力尽きて優勝争いから脱落してしまった。
なんとしてでも集団には食われたくない。ゴール10km手前の平坦で1人で粘っていたが20人くらいに抜かれていった。しかしもう力は残っていなかった。彼らの後ろにも着くこともできない。それほどだった。時速30キロも出なかったくらいだ。
そうして大きく順位を落として32位でゴールした。
久しぶりにこれほど悔しい。本当に悔しい。
今回、こうして不利な状況にも関わらず勝負するためにアタックをして先頭10人を3人で追ったことは良かった。シンガポール人とオランダ人と3人での追走だった。
それができなければたとえ脚に余裕を残してゴールしたとしてもUCIポイント獲得できる8位以内は狙えないのだから。そして相当な消耗をしたが結果的に最終局面に11人での勝負を迎えることができた。自ら可能性をつくったと言っていいだろう。最終勝負でぶち殺されたが。
他の選手がなぜそれをやらないのかは明らかに不利で厳しい状況だとわかっているからやらないのだろう。普通に考えたら各チームのエース級の選手10人の逃げに3人で追走することは日本的な考えではない。
でもその普通ではいけない。ヨーロッパのレースを走る自分にはこういうことは絶対に必要なこと。この場で受け身のレースと周りの選手に合わせたレースなどしていたらむこうでは走れない。これが出来なければフランスでは何もできないことになる。狙っているものが8位以内のポイント獲得なら、それを狙えるようにどんな不利な状況でも狙えるところに行かなくてはいけない。結果的には力不足で優勝争いのラインから脱落したわけです。
結果的には順位も悪く、何もカタチにもできていない。だけどレースの仕方は受け身でレースをするんじゃなくて、自らレースをしたということは良かった点だと自己解析しているし浅田監督も良かったと言ってくれた。
とにかく悔しい。
来シーズンにぶつけていく。1年間という時間の中で圧倒的に成長をして強くなる。そうじゃないと自分の価値は無くなるし選手でいられなくなる。プロ選手になるにはあと2シーズンの期限なのだから。
焦りとか不安がではなく、今のこの悔しさがエネルギーになりそうだ。来年はカタチにしてフランスで経験していることをわかりやすく表して見せる。
2013シーズン終了です。12月1日までオフに入ります。今シーズンも観覧と応援をありがとうございました。