ここからが、スタート

 やっとここへ来れた。ようやくスタート地点へと立てた。

 それが今の自分の素直な想いです。この気持ち、忘れちゃいけない。




 高校1年から自転車競技初めて、その頃は日々、部員同士で放課後に走りに行って上り坂なんかで競争とかしていた。そこで勝てるか、勝てないかがその先のすべてだと思っていた。
 その日の練習の練習相手に勝てればこの先の可能性は無限に感じていたし、負ければ先が見えないなんて思っていてその練習での勝負がすべてだった高校1年。


 初めて全国大会へ出て、そこで初めて全国トップレベルの高校生の先輩選手たちを見て、圧倒的な強さに驚いてたまらなかった。いったいどれだけの時間があれば自分は彼らと同じように走れるようになるんだろうと思った。
 そして自分はあの全国トップレベルへ達することは無理なんじゃないかと頭の片隅にはいつもあったが、どうにか差を縮めようとしていた高校2年。


 自分の思い描く理想は、全国大会で毎回優勝争いできる選手。でも今度こそはと毎回思ってレース走っても集団にもついていけなく、自分の無力さが悔しかった高校3年の夏前。
 高校3年の夏以降は優勝は無いけど、入賞は何回かしてた。



 大学入って、部活として自転車競技を続ける選択をしたのだが、時間が経つうちに自分の中で何かが薄れていくのが日々感じられた。時間の経過とともに自分が目指しているものが遠ざかって自分の中から消えていくような、、それがたまらなく嫌でどうしようもなかった。
 でも、冷静にも考えたこともある。

 夢への諦めと、その諦めることへの納得。考えたことは何度もある。こんなことは誰にでもあることだと思って現実見ようと思っていたが、


 大学1年の年に初めてラビィティビ(ジュニア海外遠征)を経験して、全身がしびれるようにここを目指してきたんじゃないかと思ってそのとき遠征行ったメンバーで味わった感動は今も薄れてない。

 やらないで諦めるなんて絶対に目指せなくなってから後悔すると思ってならなかった。





 だから、犠牲にしてしまうものはあったけど、やりたいようにやらせてもらえるチャンスをもらいました。

 そうして今、こうして自転車に乗らせてもらっているわけです。いろいろな人の力を借りてきてこうして今がある。すごくそう思います。


 フランスへ行くまであと1週間、ようやくスタート地点へ立つことができたと思ってます。


 これから想像とは違う未だ見えてない苦しいことがあると思う。落車してケガすることも覚悟は必要。

 先生に言われたことをよく覚えておこう。

  「 自分の好きなことできてんだから、苦しくても嫌な顔しないで笑ってなさい 」




 

 
 
 行く前に言うべき人にちゃんと報告してからいこう。