サラっと次へ。

 20日のレース。「 勝ってくる 」そう思って家を出てレース会場へ向かった。

 レース会場へ着いて、もう何度もレースを一緒に走ってきてるフランス人の友達と顔をあわせる。サリュ! フランスではそういうとき握手をするのが挨拶のかたち。

 過去のレースで一緒に逃げたり、追走したり。そういうレース中の協調がレース後に会話をするきっかけとなって友達ができる。



 勝つためのレースをどう組み立てるか、レース中常にそれしか考えていなかった。

 逃げが決まる中盤まではきつかったが、10人ほどの先頭グループができローテーションが安定してくるときつくなくなる。

 そのままいって、ラスト20キロを切ってから人数を絞ろうと思ったのかアタックをかける選手がいる。そして10人がばらけて先頭5人になる。自分には都合がよかった。

 

 自分含める5人。これは勝てると思った。いや、勝ったと思った。

 ラスト1kmになって、スプリントで勝てる。今日こそ自分の番だ。そう思ってゴールの瞬間をワクワクしていた。

 ゴール前200mにある直角の最終コーナーを先頭で入ればいける。

 コーナー前で先頭を取って曲がりにはいったとき、イン側から選手が体をあてながら入ってきて立ち上がりで外側に自分の進路がふさがれてしまった。

 そのまま抜き返せず、4位。


 勝てなかった。



 

 最後の最後で甘かった。

 ゴール前5人なんて、かなりのチャンスだと思うのに、最後、油断したわけじゃないけど。


 フランス人はレースも多く走っていて経験があるし、勝ちを目の前にしたときの攻め具合はそれ以外のときとは違う。攻めてくる。


 
 
 今回も勝つことはできなくて残念。

 でもとても勉強になった。




 レースでの結果が、強いかどうかの基準となる今のフランスでの生活。

 練習で走れたかどうかの練習基準じゃないのが自分が神奈川で生活しているときとの違い。日本ではそんなにたくさんレースがないから、練習基準になるのは自然なことだと思う。

 こちらではレースがたくさんあるので、レース基準。この場で強いということ、それはレースで勝つってことだから難しいけど、



 
 この場で強い人になっていきたいです。