ツアー・オブ・ジャパン2014 総集

 自分にとって初めてのツアー・オブ・ジャパンが終了した。

   ツアー・オブ・ジャパン公式サイト

   


 自分にとって今回が初参加となる『ツアー・オブ・ジャパン』 この国内最大のステージレースへ日本ナショナルチームとして参加出来ることは嬉しいことであり感謝すべきこと。そして何よりこのUCIレースというのは大きなチャンスだった。日本国内で行われているレースの多くはUCIレースではないためその非UCIレースで優勝したとしてもUCIポイントの獲得はできない。
 だが、8日間で日本列島を駆け抜けるこのツアー・オブ・ジャパンは各ステージ6位までにUCIポイントが与えられるUCI公認レースである。スタートラインに立てるのならばUCIポイント獲得のチャンスは必ずある。そう思ってこの大会を迎えた。



 岐阜県、美濃での第2ステージはチャンスだった。結果12位に終わっているが平坦の集団スプリントはポイント獲得のチャンスが大きいステージだったと言える。集団スプリントに良い手応えを感じて次は最終ステージの東京にチャンスがあると思っていたが第3ステージから山岳の厳しいコースが続き、まともにレース展開へ参加することができていなかった。力の差を見せつけられるステージが続いた。



 海外チームのプロ選手の仕事としての走りには驚かされる。彼らは苦しい状況でも自分たちの役割を確実にこなす。その姿には彼らがプロチームの選手として走っていることには納得させられる。やはり力があるし自分の役割を確実に果たそうとする強い姿勢が伝わってきた。
 力のあるプロチームが参加しているレースには展開に穴が無く他チームはその展開に便乗するしか無いという印象を受けた。つまり力関係的にも受け身のレースをするしかない。自分たちナショナルチームもそうだ。強豪である海外チームの動き、展開にナショナルチームからメンバーを送り込むカタチでレースを進めていきチャンスをうかがうというレースをした。



 24日、伊豆での第5ステージはコースも厳しいことに加え連戦で強豪選手との力関係がはっきり見えていたこともあり、ひたすら耐える我慢のレースになることを予想していた。耐えて終盤まで残りゴールする。チームから求められた走りは終盤まで残りしっかりレースへ参加すること。ナショナルチームとして何ができるのか、どれくらい走れるか、しっかり見せなければいけないということにはそれなりの意味がある。

   
   photo:蠣崎 優仁


 レースはひたすら苦しかった。コースも厳しいことに加え展開も厳しくレーススピードが速いと感じた。このステージは力の差がはっきりと出るレースになったことだろう。
 レース総距離146kmの半分も走らないうちにメイン集団から遅れレース展開からは脱落してしまった。その後も翌日の東京ステージをスタートするためにもタイムアウトにならないよう完走を目指したがDNF。東京での最終ステージをスタートすることは叶わなかった。

   
   
   
   photo:蠣崎 優仁


   2014ツアー・オブ・ジャパン 第5ステージ伊豆
   
 

 伊豆ステージでは名前を呼んで応援してくれる方が多くて驚きました。たくさんの応援ありがとうございました。
   


 
【2014ツアー・オブ・ジャパンを終えて】
 今、自分が一番こわいと思っていることは今のまま変化を起こすことができないままU23期間を終えた先も自転車選手を続けること。上へ行くという意味での変化・加速をし続けることができなかったらと思うと本当にこわい。変化の無いまま続けることは望まない。
 変化を起すためにはキッカケが必要だ。つまりレースでの結果・実績がそのキッカケに当てはまる。U23期間が終わるまでに新たなステップへ進むため。それだけのキッカケを求めてできると信じて全力で挑戦していく。夢を追うことができる環境を与えられたならそこで自ら諦めたり手を抜くようなことはしない。落ち込んで勢いを失っている時間なんて無い。
 チャンスというのは限りがあるし時間にも限りがある。光るべきタイミングに光るべきところで光らないとチャンスはあってもそれをモノに出来ない。回ってくるチャンス、その中で光らないと先へは進めないと思う。ある意味時間と自分との闘いでもある。


 ただ、今は少しうまく加速できていない時期だと感じてしまう。シーズンも前半戦は終わり中盤へ差し掛かっている今。自転車というものが自分にとって、いつのまにか重く感じてしまうものになっていることに気付いた。
 はやく振り切ってまた良い流れを掴みたい。1日の最初にレーサーパンツを履くときにワクワクする朝を迎えたい。

 

 良いときもそうでないときも変わらず僕を信じて応援し続けてくれる人たちがいる。どういうときでも僕を信じて応援してくれている人たち。その人たちに必ず大きな変化のその先の自分の姿を見せたい。
 

 
 次のレースは日本国内で行われる『TOUR de 熊野』三重県和歌山県、今月29日から開催です。

 第16回TOUR de 熊野 日本代表選手団