「Route d'Or du Poitou」レースレポート

 昨日のエリートナショナルのレース「Route d'Or du Poitou」
 このエリートナショナルというカテゴリーはフランスのアマチュアのトップカテゴリーであり、プロへの道を切り開くためにはいくつものステップをクリアしていく必要がある。この今走っているエリートナショナルレースでの優勝というのもその数あるステップのうちのひとつ。ここで勝たないことには次のステップには進めない。今年の夏はこのエリートナショナルでの優勝をしてもうひとつ先のステップへ進むことを大きな目標としている。


【レースレポート】
 天候は雨。1周8kmの周回コースを15周する120kmのロードレース。上りらしい上りはないがコースの一カ所に10%ほどの勾配の坂が150mくらいありその他は全体的に平坦に近いコース。平坦区間と言っても風が吹けばそれを利用して攻撃もできるし攻撃もされてしまう。いかに風向きを読んで展開するかも重要なポイントになる。
 
 雨の中レースはスタートして逃げを形成するためのアタックの打ち合いが起こる。雨の降る今日は逃げたいと考えていてその動きに加わっていたが序盤にできた逃げには乗れなかった。次のことを考えてレース後半に強いアクション起こすために集団で力を温存するようにした。終盤に集団からアタックして力のある選手たち数人と抜け出して先頭と合流する作戦を考えていてレース中盤の温存はそのときのための準備でもあった。

 この日は集団のスピードも下がることはなく先頭の逃げグループのペースも速いスピードを維持したままだった。レース時間と距離が長くなれば集団にいる選手たちも自らアクションを起こしたくなくなってくる。その心理を利用して雨も上がり太陽が顔を出し始めたレース終盤に差し掛かった90km地点、誰もアタックしたがらないポイントでアタック。

 集団の動きは鈍く6人ほどで集団から抜け出すことに成功して先頭の逃げグループと合流するために協調して先頭を追うカタチができた。「これはうまくいった! このまま先頭と合流すれば少人数でのゴール勝負ができる。」と思った瞬間、後輪がパンクして自分で作った追走グループから脱落。集団の後ろを走る浅田監督が運転するチームカーから交換用の車輪を受け取りその場で急いで車輪交換してカーペーサーでメイン集団に復帰。そのままメイン集団から1人で抜け出して先ほどいた追走グループをガムシャラに全開で追ったが追いつくはずがなくメイン集団に吸収されその集団でゴール。


 結果24位



 90km地点で自分のアタックで形成された追走グループは結局先頭の逃げと合流して17人の先頭グループができてその中で優勝争いがあったようだ。その少人数の優勝争いに至るまでを今までの課題としてきたことだから今日はその動きが出来たのでその先のそこでの本当の勝負がしたかった。パンクしていなかったらそれができたと思うと悔しい。今日はついてなかった。


 でもレースは確実にうまく走れるようになっているし力の使いどころも見極めができるようになってる。言葉にするのは難しいがレースを走るときに頼りにしている勘のようなもの。それが今までの経験による蓄積材料で磨かれていることは確かに感じられる。
 このカテゴリーのレースでストレートに勝ちを意識できる日もそう遠くないと密かに思っている。


 面手 利輝